ウェブサイトとかブログとか"多チャンネルのソース"

  • "多チャンネルのソース"について。ウェブサイトやブログにおける情報交換では「ソースが多チャンネルになることで,メディアで報じられない情報を得ることができたり,別の観点から考えることを可能にしてくれる」と言われている(すいません。聞いたこと無いって方はそういなっていることにしておいてください)。しかし,ブログや掲示板での様々な議論をへて明らかになってきたことは,むしろ「結局信頼できるソースいえば新聞や書籍といったメディア。"多チャンネルのソース"といっても,メディアの情報を迂回して引用しているに過ぎない」ということではないだろうか。ブログを通じて様々な問題を論じても,実は同じソースの情報をネタにしてるだけってこと。すると"多チャンネルのソース"は幻想だろうか。
  • そもそもメディアの情報はなぜ信頼されるのだろうか。これは「一次ソースにアクセスできる」からだろう。事件や事故の当事者に記者が直接取材して,情報を取得,加工して発信している。つまり記者が情報のpush役で,一次ソースの人々のpullされる側ということになっている。しかし「一次ソースは情報をpullされるだけで自らはpushしない」のは,情報をpushする手段がメディアの人間にしかない時代の話だ。今なら一次ソースの人間(たち)が自ら情報をpushすればいい。事実最近は大きな事件のときには当事者のブログが話題になることはだんだん珍しくなくなってきている。
  • 情報の客観性について。一次ソースとは利害関係のない人間(記者)が扱うことによる客観性がある。しかし一次ソースの人間から直接情報がpushされれば,その中の"客観性"は(記者ではなく)受け手が判断すればいいだけの話。記者だって,一次ソースの人間が恣意的に(あるいは無意識に)加工した情報に接しているわけで,条件は同じ。プロの記者にはかなわねーと白旗をあげたら,おとなしく新聞を読むと。

Life is beautifulを読んでいて思ったことでした。