MacBasicの謎

"L'eclat des jours(2005-11-16)"
artonさんのところにMacBasicの話が出ている。懐かしい。
アップルが作ったMacBasicはマイクロソフトの圧力で市場に出ることはなかったけど,フリーソフトの入ったフロッピーなどで入手可能だった。今考えると変な話だ。どこからかリークしたのがそのまま広まってしまったのだろうか。僕もハイテック・ラボだったか?で入手して使ったことがある。

しかし不思議なのは、マルチスレッドのインタープリタで同時に複数のウィンドウにグラフィックを描けたとか書いてあるけど、最初のMac OSってノンプリエンティティブ(お譲り制御)のはずだが、yieldをどういうふうに実装していたんだろう?

言語レベルでは実装されていなかったような気がする。ただ複数のMacBasicのプログラムをどんどん起動することはできたような。このへん記憶曖昧。
ちなみに葬り去られたMacBasicは,完全に構造化されていてマイクロソフトのBASICとは全く違っていました。今で言うIDEがついていて,シンタックスハイライトを生まれて初めてみて衝撃を受けたのもMacBasicです。このMacBasicの雰囲気に近いのは,その後発売されたMacPascalですね。

たとえば、なんでエンドユーザー用にSmalltalkを乗せるというような発想をしなかったんだろう?

マック用のSmalltalkはありましたね。ただエンドユーザ向きではなく,マックのデベロッパー向け組織からしか入手できませんでした。言語好きの僕は開発者登録して取り寄せました。確かフロッピー7枚組で,ハードディスクが一般化していない当時としては巨大アプリでした。

それなら最初から「MacintoshのUIを活用できる」となるんじゃなかろうか。

Smalltalkのウィンドウシステムはマックのものとはまったく違っていたので"マックのGUI"を生かそうと思ったら大きな修正が必要だったと思います。当時のマック用Smalltalkはいわゆる"ベタ移植"で,Smalltalkの体験にはいいのでしょうが,使っていて非常に違和感がありました。マウスも3ボタン向けでしたし。