ファイル名

Javaオープンソース徹底攻略

あまりに面白いあおきさんの日記を読んでいたら,「ファイル名って必要か?」という話題が出ていた。
個人的にはファイル名の扱いで興味深いのはAppleのLisaで,Lisaではファイル名はたぶん付けなくてもよかったし,同じフォルダ内にいくつ同じファイル名があってもよかった。これで困るかというとあまり困らない。なぜなら使う側は「このフォルダの左下の方に置いた」と空間的に把握するからで,これがGUIってもんじゃないかと思う。ユニークIDとしてのファイル名をユーザに付けさせると,ユーザに空間を意識させなくなってGUI的には逆効果かもしれない。でもLisaを使っている頃はそこまで問題意識が無かったから,このへんを追求することも無かったなあ。
ちなみにLisaには「アプリのアイコン」というものも存在しなかった(正確に言えばあるにはあったが,フォルダ階層の深くに置いてありユーザの目に触れないようになっていたし,ダブルクリックしても起動しなかった)。Lisaは「ユーザにとって作業の中心になるのはドキュメント」という主義で,アプリノアイコンのかわりにデスクトップにはアプリのドキュメントのアイコンがあって,そこから起動する。これだけだと一回しか使えないので,「ドキュメントの束」アイコンがあり,そこからドキュメントをひきちぎることができた。
そんなこんなは「やりすぎ」だったのか,ファイル名の扱いが普通になり,アプリを直接起動できるようになり,ファンクションキー代わりのショートカットも装備したのがマックでした。つまり発表当時の文脈では「マックはパソコンっぽいマシン」だった。