バトル・ロワイアル

バトル・ロワイアル
まさかとは思うが,「バトル・ロワイアル」バッシングが起きるのではないかと不安だ。いまさら説明する必要もないかもしれないが「バトル・ロワイアル」は,高見広春による小説。毎年1つのクラスが選ばれて,クラスメイト全員が殺し合うように強制されるというストーリーので,角川の日本ホラー小説大賞で最終選考に残りながら,林真理子などの無能な審査員によりあえなく落選(このときの無能なコメントは凄かったね)。その後太田出版から出ている。
これを単なる残虐な小説とか,人殺しを薦めているとか,不快だとか,暴力衝動を煽るとか,そんな風にしか読めない人間がいるということがオドロキ。これは感動的といってもいい青春小説ではないですか。「強制されたらクラスメイトを殺すのか」という実に重いテーマを扱いながらもエンターテインメント性も抜群で,読み出したら止まりません。
深作欣二監督による映画版は,これまたアホな国会議員かなんかのせいなのか,R指定になってしまい,最もこの映画に敏感に反応する世代に見せないことになってしまった。いいのか。いや,きっとみんな見てるよね。
佐世保で起きた殺人事件で,加害者が愛読書として「バトル・ロワイアル」をあげていたことだけに過敏に反応する人がいるとしたら悲しいことだ。そういう人は

と問いたい(「読まずに非難するな」とかいうのはチョト偉そうかな)。それでも「バトル・ロワイアル」を非難するのであれば,止めないけどね。