RadRailsをWindowsで使う

RadRailsはRubyOnRailsに特化したIDEで,Eclipseベース。スタンドアロンでもEclipseプラグインとしてでも使うことができる。以前から興味があったのだけど,最近Railsで開発していて,エディタとコンソールとpgAdmin(postgresのGUIフロントエンド)を行ったり来たりが面倒に思えてきたのでちょっと試してみた。
ところがこいつWindowsだとうまく動かない。いや全然普通に動くのだけど,公式サイトの説明が変でちゃんと設定できない。というわけで,自分でやった記録。
とりあえずRadRailsは以下の環境で動かした。

んでもって,前提としてRubyRailsはインストール済みね。

1) RadRailsのダウンロード
ここからダウンロード。zipの中にRadRailsってフォルダが入っているので,それを好きなところにおく。私はD:\dev\RadRailsに置いた。この中のradrails.exeをダブルクリックすれば起動するのだけど,その前にSQL Explorerってのをインストールしておく。

2) SQL Explorerのダウンロード
ここからダウンロードする。zipの中にpluginsとfeaturesというフォルダがあるので,この2つのフォルダをRadRailsの中にコピー。上書き確認されるけど全部YesでGO。

3) Railsのおまじない
ruby.exeと同じディレクトリにrakeという拡張子の無いファイルがあるか探す。無ければrake.batがあるはず。これをエディタで開く。中はこんな感じのはず。

@echo off
if not "%~f0" == "~f0" goto WinNT
ruby -Sx "%0" %1 %2 %3 %4 %5 %6 %7 %8 %9
goto endofruby
:WinNT
"%~d0%~p0ruby" -x "%~f0" %*
goto endofruby
#!/bin/ruby
#
# This file was generated by RubyGems.
#
# The application 'rake' is installed as part of a gem, and
# this file is here to facilitate running it. 
#

require 'rubygems'
version = "> 0"
if ARGV.size > 0 && ARGV[0][0]==95 && ARGV[0][-1]==95
  if Gem::Version.correct?(ARGV[0][1..-2])
    version = ARGV[0][1..-2] 
    ARGV.shift
  end
end
require_gem 'rake', version
load 'rake'  

__END__
:endofruby

これのWindows依存部分を除いた行(unixシェルスクリプトの部分)だけをコピーして,rakeという拡張子の無いファイルに保存する。要するにこういう内容になる。

#!/bin/ruby
#
# This file was generated by RubyGems.
#
# The application 'rake' is installed as part of a gem, and
# this file is here to facilitate running it. 
#

require 'rubygems'
version = "> 0"
if ARGV.size > 0 && ARGV[0][0]==95 && ARGV[0][-1]==95
  if Gem::Version.correct?(ARGV[0][1..-2])
    version = ARGV[0][1..-2] 
    ARGV.shift
  end
end
require_gem 'rake', version
load 'rake'  

4) RadRailsを起動して設定

  1. 【注意】現状のRadRail(0.7.2)のAutoUpdateはバグっているみたい。"サーバに最新版があるけどアップデートできない"みたいなエラーを出します。設定しないように。
  2. Windows > Preferences > Ruby > Installed Interpreters で「Add」を選択。ruby.exeを指定。素直に「Browse..」を使ってファイルダイアログから選べばいい。
  3. Windows > Preferences > Rails > Congigurations でrailsとriとrakeを設定。ここも素直に「Browse..」を使えばいいんだけど,そのとき「rake.bat」とか「rails.cmd」などの拡張子付きのファイルを選んではいけない。拡張子の無い「rails」「ri」「rake」を選択すること。
  4. 私は文字コードUTF-8にしてあるので,Windows > Preferences > General > Workbench で「text file encoding」を「UTF-8」にしています。
  5. これでおしまい

5) RadRails でできること

  • Railsパースペクティブではrubyやrhtmlやyamlがカラー化される。入力補完も効くけど賢くない。
  • DataパースペクティブではDBにアクセスできる。テーブルの中を見たり,SQLを直接発行したり。これはdatabase.ymlを使ってrailsの仕組みでアクセスしているようなので,遅いけど追加のインストールがいらないのがメリット。
  • SQL Explorerをインストールしていれば,SQL Explorerパースペクティブが使える。これもDBに対するGUIフロントエンド。JDBCでアクセスするので速い。ただしJDBCのインストールが別途必要になる(Windows > Preferences > SQL Explorer > JDBC Driversに出てくるDB一覧を選ぶ -> Edit -> Extra class path ダイアログでAdd)。Dataパースペクティブだけじゃ不満な人もこっちも使おう。
  • サーバはWEBrickMongrelが使える。サーバビューから起動/停止が可能。
  • RakeやGeneratorにも専用のビューがある。
  • Unitテストもボタン一発で実行できる。
  • プラグインのインストールもできる。
  • こんな感じで外に出ないで済む。
  • モデルとビューとコントローラをひとまとめに切り換える機能とか,リファクタリングの機能とか無いの?