百番目の男

百番目の男 (文春文庫)

百番目の男 (文春文庫)

「本年度バカミスNo.1」との呼び声も高い本作ですが,いやー面白かった。主人公は心理学を学び警察官になった男。彼はサイコパスの連続殺人を解決したことから,PSITというサイコキラー専門のチームに配属されている(メンバーは他にベテラン刑事が一人だけ)。「羊たちの沈黙」の影響下にある作品だけど,細部がよく描かれているのでそれが苦にならない。とんでもなく無能な上司,ツンデレな美人検屍医,反体制な新聞社オーナー,ユニークな警察署の面々,そして主人公にとっての "レクター教授"…
私は二人組が無駄口をたたきながら捜査するというフォーマットが無条件に好きなところがあって,フロスト(相方は毎回変わる)とかリディア・チン(相方はスミス)とかマイロン・ボライター(相方はサイコ・ヤッピー)とか好きなのです。「百番目の男」の二人もイイ!上司の嫌なやつっぷりも冴えてます。
「百人目の男」で二人が挑むのは連続首切り事件。死体には謎のメッセージが刻まれている。なぜ首は切られたのか。無意味に見えるメッセージの意味は。驚愕の真相かはたまた腰抜けバカミスか。これは読んでのお楽しみ。
チャイナタウン (創元推理文庫)

チャイナタウン (創元推理文庫)

中国系美少女探偵リジィア・チンとアイルランド系のおっさんスミス。一作ごとに主人公が入れ替わるという趣向です。最初はリディアがよかったのに,最近はスミスに共感しちゃうのは年をとったから?
クリスマスのフロスト (創元推理文庫)

クリスマスのフロスト (創元推理文庫)

フロストは仕事中毒で下品な警部。たいてい真面目な部下をメチャクチャに振り回しながら捜査をしています。ミステリーとしても超一級品。
カムバック・ヒーロー (ハヤカワ・ミステリ文庫)

カムバック・ヒーロー (ハヤカワ・ミステリ文庫)

主人公はマイロン・ボライターは元プロのバスケ選手で現在はスポーツ・エージェント(代理人)をしている。相棒のウィンザー・ホーン・ロックウッド三世(すげー名前だ)は超大金持ちのイケメンだが,悪いやつに対して凄惨な暴力をふるったりする異様なキャラ。"サイコ・ヤッピー"と恐れられている。